株式会社 夏井&カンパニー

甕に秋の七草椅子に両先生  夏井いつき

季語
秋の七草
季節
三秋
分類
植物
鑑賞

 両先生というとただ先生が二人いるのではなく、特定の誰か二人を指す意味合いが強くなります。そこが七草と響き合うのですが、一口に七草といってもマイナーメンバーは入れ替わりがあるそうです。
 ところで先生という呼称は幅広い使われ方をしますから、式典などで集まった人間のほとんどが先生という場合もあるでしょう。先生の群れに先生と呼びかけるのは馬鹿らしいことですが、だからこそ呼ばれた方の無意識の反応というのも可笑しなものです。萩や葛ならば泰然としていればいいものの、朝顔や刈萱ではそうもいきません。
 もしかしたらこの両先生のどちらかは、先生という呼称にあんがい座り心地の悪い表情を浮かべているのかもしれません。

(鑑賞:抹茶金魚)
(出典:『絶滅寸前季語辞典』より)