株式会社 夏井&カンパニー

芥子色のうんち六月色の雲  夏井いつき

季語
六月
季節
仲夏
分類
時候
鑑賞

 「芥子色のうんち」は、赤ちゃんのこと。大人のそれとは違い、芥子色が健康な状態。離乳食が始まれば茶色くなるらしいので、この句の赤ちゃんは、生まれて間もないのだろう。「六月色の雲」とは、一体何色なんだろう?と、想像を掻き立てられる。六月は初夏。これから夏が始まるという期待が、健やかに成長する赤ちゃんへの期待と合う。また、芥子色のうんちの赤ちゃんが、夏を乗り切れるだけの健康な状態であるようなので、元気な泣き声も聞こえてくるよう。赤ちゃんの未来が、夏空の雲のように無限の可能性があり、また、色を指定しないことにより、様々な未来を、読み手に想像させる。作者のお孫さんに対する、愛情あふれる応援句である。
(鑑賞:天野姫城)
(出典:俳句マガジン『100年俳句計画』2014年6月号)